高市政権・日経5万円時代・都市再生の流れから読み
2025年の高市政権発足以降、都市再生・防災インフラ投資・産業基盤の強化が政策の中心となり、
日経平均も一時「5万円台」を突破するなど、日本経済全体が活性化しています。
これらの変化は短期的な景気サイクルではなく、
2035年まで続く “長期トレンド” として不動産市場に大きな影響を与える方向にシフトしています。
本記事では、政策・経済・現場トレンドを踏まえ、
これから10年で“不動産価値が伸びるもの・落ちるもの”を、具体的な事例とともに整理します。
■ 1. 高市政権の都市再生政策が10年後の不動産価値を左右する
1-1. 老朽ビル・商業施設の刷新が加速
高市政権は老朽化した都市ストックを刷新する「都市アップデート」を重要政策に掲げています。
対象となるのは、
- 築30〜50年のオフィスビル
- 老朽化した商業ビル・駅前雑居ビル
- 空きビル・低利用ストック
- 耐震性に問題がある建物
建替え・用途転換・耐震補強によって、
“生まれ変わるビル”と“取り残されるビル”の差が明確になります。
■ 2. 老朽ビル再生の実例(物件名つき)
▼ 事例①:大手町ビル(東京都千代田区)
1958年竣工の老朽オフィスビルを、
2021〜2022年の大規模リノベーションでFinTech/スタートアップ拠点へ再生。
- 共用部刷新
- 設備更新
- イノベーション施設導入
築古でも用途再設計と設備更新で競争力を高められる好例です。
▼ 事例②:gran+OCHANOMIZU(グランプラス御茶ノ水/文京区)
築40年の雑居ビルを
スケルトン化 → フルリノベして、高稼働オフィスに再生。
「立地は良いが古い」建物でも、
リノベでグレードA並みの競争力を獲得できることを証明しています。
▼ 事例③:三井住友海上 駿河台新館(千代田区神田駿河台)
1980年代竣工の老朽ビルをZEB Ready水準の省エネオフィスに再構築。
- 設備全更新
- 防災性能向上
- 可変性の高いワークプレイスへ改修
築古ストックを“次世代型ビル”に再生した象徴的な事例です。
▼ 事例④:渋谷MIYASHITA PARK周辺の旧商業ビル再生
築30〜40年の商業ビルを、
スケルトン化 → クリエイティブワークプレイスに転換。
天井を抜いて開放感をつくり、
インダストリアルデザインで再生することで、
賃料が旧用途の1.5〜2倍へ改善。
立地の強さを活かす再生モデルとして注目されています。
■ 3. ホテル用途転換の実例(ホテル名つき)
▼ 事例⑤:COCOSHUKU 浅草蔵前(東京都台東区)
旧オフィスビルをインバウンド向けホテルへコンバージョン。
- キッチン付き
- 長期滞在対応
- 訪日観光客ニーズを捉えた仕様
用途転換による収益改善が成功した代表例です。
▼ 事例⑥:GOZANホテル京都(京都府京都市)
河原町近くの事務所ビルを、
需要の高い中規模ホテルへ用途変更。
観光需要と相性がよく、
旧ビルの収益構造が大幅に改善しています。
▼ 事例⑦:ホテルタビノス浜松町(東京都港区)
旧オフィスビルを、
三井不動産ホテルマネジメントが手掛ける
キャビンスタイルホテルへ再生。
- 少人数向け
- コンパクト&効率型
- インバウンド需要を最大化
都市部で成功しやすい“低コスト再生×高稼働”モデルと言えます。
■ 4. 日経5万円時代の不動産市場への長期インパクト
4-1. 企業拠点の再編でAクラスオフィスは“10年後も空かない”
日経平均が高値圏を維持すると、企業のバランスシートは改善し、
- 本社移転
- フロア拡張
- 拠点再配置
が加速します。
丸の内・大手町・渋谷などのAクラスオフィスは
2035年まで空室率が極めて低い状況が続くと見られています。
4-2. REIT市場の回復でホテル・物流は強いまま
投資マネーの流入により、
大型のホテル・物流・オフィス取引が活発化。
流動性が高い=価値が落ちにくい資産として、
2035年に向けても安定評価が続く可能性が高いです。
■ 5. 【これから10年で価値が伸びる不動産】
- 都心Aクラスオフィス
- ホテル・長期滞在型施設
- 小型物流(ラストワンマイル)
- 医療・ヘルスケア施設
“時代の需要にフィットする用途”が強い。
■ 6. 逆に、注意すべき不動産
- 地方の汎用オフィス
- 老朽ビル(大型設備更新が必要なストック)
- 新築マンション(建築費高騰で価格天井感)
用途の再設計ができない資産は10年後リスクが高い。
■ 7. 【2035年に向けた不動産の勝ち筋】
① 用途転換できるビルを選ぶ
オフィス→ホテル、商業→医療など、
再設計できる資産が最も強い。
② 設備更新でビルの寿命を延ばす
EV・空調・配管などを更新しなければ、
2035年のテナントが“選ばないビル”になる。
③ キャッシュフロー重視
稼働率の高いビルこそ、10年後に価値が残る。
■ まとめ:2035年の不動産価値は「再生可能性」で決まる
大手町ビル、gran+OCHANOMIZU、駿河台新館、
渋谷MIYASHITA PARKの再生例、
COCOSHUKU蔵前、GOZANホテル、タビノス浜松町などの用途転換事例。
これらすべてが示すのは、
“立地 × 用途 × 設備 × 再生可能性”が揃う不動産が2035年に価値を持つということ。
不動産価値は“量ではなく質”、そして“再生できるかどうか”へと完全に移行しています。
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